桃色
最近見た映画の話をします。
いわゆる「百合モノ」で「日活ロマンポルノ」なのですが、
日活ロマンポルノが今年で誕生50周年らしく、それを記念して製作した3作品のうちの1つ「百合の雨音」を劇場で観ました。
人生で一度くらい「映画館でポルノ映画を観たい」という好奇心もありました。
早速結論から言うと、めちゃくちゃ良かったです。
記憶した内容をアウトプットしたまま書きます。まずあらすじ。
主人公の葉月は同性愛者。とあるプロジェクトで上司の栞と仕事をすることに。
栞は部下に対して厳しく、さらにお偉いさんの奥さんという事もあり、葉月以外の同僚からは疎まれていました。
しかも、栞は子供を望んでいましたが、夫であるそのお偉いさんは乗り気でなく夫婦関係は冷めている様子。それもそのはずで、夫は会社の若い子(葉月の同僚の1人)と不倫をしていました。
そんなある日、栞は夫が出席するパーティーに帯同することに。
しかし、乗り気ではなかった栞はひょんなきっかけで葉月と関係を結んだのです。
それから2人は徐々に恋人としての関係を深めていくのですが…
ここからは感想とネタバレが入ります。
葉月と栞の交わり、夫と栞との交わりの対比が素晴らしかったですね。
各々の関係性を分かりやすく描いてるなと思ったし、
葉月×栞の描写、映像の美しさがただただ尊かった。
栞がいながら自分の同僚とも関係を結ぶ栞の夫の元に葉月が単身乗り込むのですが、
結局その夫にしてやられてしまうのに心がヒリヒリしましたね。「あっちゃ~!!」みたいな。
それから、それがきっかけで同僚に誤解されてしまった上に栞とホテルから出てくるところまで見られた為、葉月の性指向と栞との関係が皆にバレてしまうというさらにヒリヒリする展開へ。
結局、葉月は会社を辞めてしまいます。
葉月の勤めていた会社は出版社で、葉月には担当していた小説家がいるのですが(小説家は映画の序盤に登場します)、
私の予想では、傷心の葉月にかねてから彼女を気にかけていた小説家が…だったのですが、それは全くなく、その小説家は絶対私小説を書かないスタンスで家族の話もNGという設定で、
そこに栞が関わっていた事で、葉月は栞の自分への気持ちが本物であることに気付くわけなんですね。
小説家はこちらの予想とは全く違う形で葉月に寄り添い、それがラストの栞との再会に繋がります。
こうしたラストの伏線の回収に「へえぇ!!」となりました。
来年あたり、どこかで配信されたり、もしかしたらスカパーとかで放送しそうな気がするので、その際には是非ご覧になってください、ですね。